肺炎による多臓器不全のため12日に逝去した演出家・蜷川幸雄さん（享年80）の告別式が16日、東京・青山葬儀所で営まれました。 弔辞はそれぞれ蜷川作品に所縁のある平幹二朗さん、大竹しのぶさん、吉田鋼太郎さん、小栗旬さん、藤原竜也さんがリレー形式で担当。 中でも、97年に「身毒丸」のオーディションで蜷川さんに見いだされ、数々の蜷川作品に主演してきた“蜷川演劇の申し子”である藤原さんは、「まさかきょう、僕はここに立つことになるとは想像すらしていませんでした」と号泣。 「もっと一緒にいたかったし、仕事がしたかったです。蜷川さんからの直接の声はもう心の中でしか聞けませんけど、蜷川さんの思いをここにいるみんなでしっかりと受け継いで頑張っていきたいと思います。気を抜いたら、楽な仕事をしてたら、怒ってください。1997年、あなたは僕を生みました。奇しくもきのうは僕の誕生日でした。19年間、苦しくもほぼ憎しみしかないですけど、本当に最高の演劇人生をありがとうございました。蜷川さん、それじゃまた！」とメッセージを送っていました。 前日のお通夜とあわせて、蜷川さんを慕う多くの人々が、蜷川さんへの感謝の気持ちとお別れのあいさつに訪れていました。 作品のために、役者のためにと厳しいことで知られた故人の愛情や人柄は、私たちが想像する以上に、はるかに深いものだったようです。 ご冥福をお祈りいたします。 【編集部：ブ】
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